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配筋検査システムModelyでの作業時間比較と費用対効果

省力化効果画像

  • 配筋確認については、複数人での作業が必要なことや帳票作成に時間がかかるなど、省力化が望まれている業務です。国土交通省のi-Construction 2.0の中でも、2024年度の取組の一つとしてデジタルデータを活用した配筋確認の省力化が明記されるなど、配筋検査システムには注目が集まっています
  • この記事では、従来方法の配筋検査と3次元配筋検査システムModelyを使用した場合の配筋検査を比較し、作業時間削減効果や費用対効果などを解説しています
  • 中部地方整備局との現場ニーズと技術シーズのマッチング事業における現場試行の結果や、Modelyを導入したお客様の事例を効果の根拠として紹介しています
  • Modelyを使用することで、約80%の作業時間削減効果、約40%の費用削減効果を得ることが可能です。その他、品質、安全性、施工性、拡張性についても高い評価をいただいています。
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目次

鉄筋出来形計測と省力化について

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従来方法での鉄筋出来形計測

  • 検査箇所に対してマグネットやテープでマーキングをしたのちに、リボンロッドなどで長さを計測し、写真を撮るという方法にて行われています
  • 上記作業については1名で行うことは難しく、複数人での実施が必要となります
  • 計測した箇所については事務所に戻ってからの帳票整理を行っています
  • 発注者との現地での立会い検査が必要となります

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デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測

  • 令和5年7月に国土交通省により、「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)」(以下、実施要領(案))が発出され、本格運用されています
  • 従来方法での検査を配筋検査システムを活用することで、配筋計測にかかる時間の大幅な短縮を実現しています
  • 実施要領(案)に基づいた配筋検査システムの利用についてはこちらの記事もご参照ください

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Modelyを活用した鉄筋出来形計測

  • 3次元配筋検査システムModelyは、iPad等の汎用デバイスにより取得した点群データから3次元モデルを作成することで、配筋検査項目の自動合否判定や帳票出力が出来るシステムです。
  • クラウド上で受発注者がデータを共有することも可能であり、遠隔での立会いも可能なことから発注者との立ち合い頻度の低減が可能です。

 

 

  • 令和4年度の中部地方整備局管内で実施した現場ニーズと技術シーズのマッチングの現場試行により精度を含む適応性を検証し、高い評価を得ています。そのため、前述した実施要領(案)に準拠したシステムとなります

中部地整ニーズシーズマッチング 3D配筋検査システムModely

  • 導入社は80社を超え、多くの現場でご活用いただいており、国土交通省主催令和5年度インフラDX大賞では、スタートアップ奨励賞を受賞しております。

賞状

 

作業時間、費用対効果、その他の比較

以下は従来方法による検査とModelyによる検査を比較したものです。

作業時間、費用対効果等の比較表

       Modely         従来方法
作業時間 約30分/箇所(※) 約150分/箇所(※)
費用 約100万円(※) 約160万円(※)
品質 点群データ取得、3次元モデル作成作業後は、システムによって検査帳票を⾃動的に作成、出⼒が可能

・施⼯者による⽬視、メジャー⼿計測による鉄筋径、本数、ピッチ等の確認。
・検査結果は、施⼯者が帳票⼊⼒、作成

安全性 鉄筋組み⽴て現場では施⼯者による点群データ取得作業のみ。少⼈数、携帯機器での作業を可能とする。 鉄筋組み⽴て完了現場でのメジャーや標尺を配置しての計測、鉄筋径マーキングを配置しての写真撮影作業
施工性 iPad/iPhone等の汎⽤機材を⽤いて、通常の撮影操作で点群データ取得できる。初⾒の担当者でも容易に操作可能 鉄筋組み⽴て完了現場に測定機材の持ち込みによる、複数⼈によるメジャー測定、写真撮影作業
拡張性 3次元モデルを作成することで、将来的な維持管理への活用の可能性がある 出来形の確認のみ

※以下の中部地整ニーズシーズマッチングの結果をもとに算出しております
 (参照:https://www.cbr.mlit.go.jp/architecture/netis/matching/siryou/230329_01.pdf)

作業時間

  • 従来方法の作業時間としては、鉄筋組み⽴て完了現場での、施⼯者の⾃主検査、マーキングでの写真撮影や受発注者による⽴会検査で150分/回程度となります
  • Modelyを使用した場合、点群のデータ取得、モデル化の処理などで30分/回程度となり、約80%の作業時間削減を実現することが可能です
    ※上記試算、中部地方整備局とのニーズシーズマッチング事業内の現場試行内での評価となり、対象となる構造物の種類や現場状況によって作業時間削減効果には変動があります。

福留開発

 

導入事例(福留開発株式会社)

配筋検査システムのおすすめを聞かれたら間違いなくModelyを推す!他のツールでは難しかった省力化を実現!

(一部抜粋)
従来手法では2~3人の作業が標準で、リボンロッドやマグネットの設置の準備なども含めて1時間はかかるような箇所に対して、Modelyで作業すると計測で5分、モデル化等の処理で10分、計15分ぐらいまで短縮できています。

 

横河ブリッジアイキャッチ

導入事例(株式会社横河ブリッジ)

床版工で60%以上の省力化を実現!10点満点の配筋検査システム!

(一部抜粋)
今回Modelyは、床版及び壁高欄での配筋検査にて活用しました。
(省略)
従来の手法では、まず2人一組になってリボンロッドとマーカーをつけて、計測をする人と写真を撮る人という役割分担で作業を行っていました。そのため、1ロッド計測するとなると、帳票作成まで含めて3時間程度は時間がかかっていました。Modelyを使用すると、リボンロッドなどの準備物も必要なく、計測は1人で20分程度で行うことが出来ます。事務所に戻って3次元モデルの作成や帳票作成の作業を行いますが、これも30分くらいで行うことが出来ました。

 

費用

  • 中部地方整備局との現場ニーズと技術シーズにおける現場試行による評価として、労務費や移動費から算出すると、従来方法では約160万円のところ、Modelyを活用した場合約100万円となり約40%の費用削減効果が認められました。

モデリー効果

品質

  • 従来手法の場合、目視やメジャー手計測による確認になることや、帳票についても手入力にて作成を行うことから、ヒューマンエラー(数え間違い、計測読み違え、誤記⼊)の可能性があります
  • Modelyを使用した場合、システムの⾃動測定、帳票も⾃動作成が可能なため確実な配筋検査が可能となります。

植木組Modely

 

導入事例(株式会社植木組)

発注者との立会準備から納品までスムーズに実施!誰でも簡単に使えるModelyで生産性の向上を実現!

(一部抜粋)
帳票作成において、元々は測定した写真を見て寸法を計測簿に手打ちをして作成するという作業をしていたのですが、Modelyでは計測後必要な項目が記載された帳票が出力されるので、これが現場としてはとても生産性向上の効果があったと感じました。

 

安全性

  • Modelyを使用した場合、現場作業時間が⼤幅に短縮されることや携帯機器のみの使⽤で行うことが出来るなど、鉄筋上でのつまづき・転倒等の災害発⽣リスクが削減できます

施工性

  • 従来方法の検査では、メジャー、マグネットなど、多くの準備物があり、複数人での作業が発生します
  • Modelyを使用した場合、iPadを用意し、1名が作業を行うことで検査が出来るため、施工性の大幅な向上が見込めます。

植木組Modely

導入事例(株式会社植木組)

発注者との立会準備から納品までスムーズに実施!誰でも簡単に使えるModelyで生産性の向上を実現!

(一部抜粋)
テープをはるなどの作業は現場で邪魔になることもあるので、それがデータを取るだけで出来るというのはスマートだなと感じました

 

 

 

拡張性

  • 従来方法の検査では、出来形の確認を行うことしか出来ません
  • Modelyを使用した場合、点群データの取得と3次元モデルの作成を行うことが出来るため、将来的な維持管理についての活用が可能になります

古郡建設 配筋検査システム

導入事例(古郡建設株式会社)

3D配筋検査システムModelyによる配筋検査の省力化と将来的な維持管理への期待

(一部抜粋)
現在は配筋検査の一手法としてModelyを活用していますが、将来的にはCIMで作成したデータとModelyでの取得データが比較され、鉄筋全体の品質が確保できるとよいと思っています。発注者からも将来の維持管理の観点で鉄筋の正確な配置記録など期待するところと言われています。

 

3D配筋検査システムModely

まとめ

  • 配筋確認については、複数人での作業が必要なことや帳票作成に時間がかかるなど、省力化が望まれている業務です。国土交通省のi-Construction 2.0の中でも、2024年度の取組の一つとしてデジタルデータを活用した配筋確認の省力化が明記されるなど、配筋検査システムには注目が集まっています
  • 3次元配筋検査システムModelyを使用することで、約80%の作業時間削減効果、約40%の費用削減効果を得ることが可能です。その他、品質、安全性、施工性、拡張性についても高い評価をいただいています。

3D配筋検査システムModely

3D配筋検査システムModelyについて、詳しく知りたい方は以下をご参照ください。

3D配筋検査システムModely

 

お問い合わせ

 

参考文献

    1. デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)令和5年7月,
      https://www.mlit.go.jp/tec/content/001619475.pdf
    2. Modely: https://www.datalabs.jp/modely
    3. NETIS登録番号 CB-230008-A: https://www.netis.mlit.go.jp/netis/pubsearch/details?regNo=CB-230008