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【導入事例】床版工で60%以上の省力化を実現!10点満点の配筋検査システム!(株式会社横河ブリッジ)

横河ブリッジアイキャッチ

「社会公共への奉仕と健全経営」を理念として、1907年の創業以来、110年を超える長きに亘り、国内外の橋梁の建設、鋼構造物の製造など社会インフラ整備の一翼を担ってきた横河ブリッジ。創業時から取り組んでいる橋梁事業では橋梁の設計から製造、架設、補修補強、改築、更新まで一貫して手掛けている同社に、床版工でのModely活用方法をお伺いしました。

左から

川北(DataLabs CS)
大石様(株式会社横河ブリッジ)
佐藤(DataLabs CS)

 

 

設計、製作、施工など一貫して実施する橋梁メーカー

ーまずはじめに御社がどのような会社か教えてください

大石さん:会社名(横河ブリッジ)から分かるように、橋梁メーカーなので、基本的に橋に携わっている会社です。橋梁の中でも鉄の橋とコンクリートの橋がありますが、鉄の橋を主に扱っており、設計・製作、施工(新設・保全)、に携わっている会社です。

発注時の施工範囲によっては、本工事のように床版や壁高欄等のコンクリート工事が含まれている場合もあり、鉄を扱うだけでなく、コンクリートとも上手く付き合っていかなければなりません。

弊社の中でもコンクリートに対する苦手意識を持っている社員は少なくありませんが、私個人としても、コンクリートに対する苦手意識があり、床版及び壁高欄のコンクリート工事において、御社のModelyを活用することで、この苦手意識を少しでも払拭したい、そんな思いもあり、今回Modelyを導入することにしました。

大石さんのインタビュー1

3次元データを活用することへの期待感からModelyを導入

ーModelyを知っていただいたきっかけはなんでしょうか

大石さん:国交省発注の工事を施工する中で、現場での生産の向上を目的とし、社内でICTツールの活用について検討を進めていたところ、御社のModelyを知りました。事前に使い方に関するデモや機能の説明をしていただき、興味を持ち、今回導入することを決めました。

ー面白そうだなと思われたのはなぜでしょうか

大石さん:理由はいくつかあります。まず元々配筋検査は時間と手間がかかるということで、苦手意識を持っていました(笑)。計測個所も多く、どうにか配筋検査を省力化出来ないかと、ずっと思っていました。

また、以前に写真を使用した配筋検査システムを試したことがあったのですが、奥行き(かぶり)が計測できない。上下前後に配筋される場合に手前の鉄筋しか計測できないなど、すくなからず課題感を抱いていました。

こういった経験もあり、点群データを計測した後に3次元モデルを作成して配筋状態を可視化するModelyは複雑な配筋にも対応できるのではないか、省力化を実現できるかもなという期待を持ちました。

このような配筋出来形計測についての課題感と、3次元モデルを活用した配筋出来形計測システムという2点の理由から、Modelyを使ってみたいなと思いました。

大石さん笑顔

ー写真を使用した配筋検査システムでうまくいかなかった理由はなんでしょうか

大石さん:試したものとしては、ドローンのカメラで配筋の写真を撮って計測を行うというものでしたが、鉄筋の影などを誤認識してしまっていました。

他の配筋システムについても同様で写真の場合は撮影したデータに依存するので計測後の検証に物足りなさを感じていました。また、奥行き方向の計測(かぶり)ができなかったり、計測データの汎用性にも限界を感じていました。

Modelyは鉄筋を3次元の点群で計測するので、データの汎用性が高く、計測データの取り扱いも容易であると感じています。

 

作業の効率化、写真の省略で床版工における検査で60%以上の省力化を実現!精度検証も±5㎜以内の精度を確認

ーModelyを使ってみていかがでしたでしょうか

大石さん:今回Modelyは、床版及び壁高欄での配筋検査にて活用しました。

計測作業から帳票作成まで一通りの作業において、実際使ってみて60%以上の省力化が出来ていると感じています。

従来の手法では、まず2人一組になってリボンロッドとマーカーをつけて、計測をする人と写真を撮る人という役割分担で作業を行っていました。そのため、1ロッド計測するとなると、帳票作成まで含めて3時間程度は時間がかかっていました。

Modelyを使用すると、リボンロッドなどの準備物も必要なく、計測は1人で20分程度で行うことが出来ます。事務所に戻って3次元モデルの作成や帳票作成の作業を行いますが、これも30分くらいで行うことが出来ました。

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ー操作で難しいところなどありましたか?

大石さん:特に難しいと感じるところはありませんでした。3次元モデルを扱うことは昔から慣れていたところもあり、ストレスなく使用することが出来ました。

点群データの取得についてはScaniverseを使用しましたが、こちらも特段難しいと感じるところはありませんでした。

ー精度面などはいかがでしたでしょうか

大石さん:精度検証については、幅員が12m程度ありましたが、精度検証の際には12m分を計測しました。鉄筋間隔は150㎜で本数は80本程度ありましたが、従来の手計測と比較して、±5㎜以内の精度であることを確認しました。

この12mを1ロッドとして、支点上と支間中央部を計測します。また、中間支点上は起点側終点側で2点計測します。本工事の場合、合計で18ロッドを計測しました。

床版工については平均鉄筋間隔ではなく個々の鉄筋間隔を管理する必要があるため、Modelyの画面上に鉄筋間隔が表示されたものをスクリーンショットに撮って帳票とは別に添付しています。また、鉄筋間隔や本数についてModelyで出てきた数値を、出来形管理図表に転記しています。

※個々の鉄筋間隔についてエクセル形式での出力が可能になる機能アップデートを近日中にリリース予定です

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ー写真管理はどのように行っていますでしょうか

大石さん:工事記録写真については基本的に省略しています。Modelyの画面に写っているものが全てなので、それで管理できていることを証明出来ていると思います。これに加えて写真管理をしても仕方がないという認識です。ただ、本工事では” 生産性向上チャレンジ ”の項目として挙げているので、実施報告のためにModelyで計測している様子の写真は撮っています。

 

正確な配筋検査が出来るシステムが出てきた

ー立会いについてはどのように実施していますか

大石さん:発注者との立会いは事務所内の大画面モニターを用いて行いました。Modelyでは遠隔での立会いが可能であることを発注者にお伝えし、発注者、受注者双方にメリットがあり生産性が上がる旨を説明しご納得いただきました。ただ、今回は発注者の方も初めて見るシステムのため、どのようなものかを確認もしたいということで、現場事務所で一緒に画面を見ながら立会いを行いました。

検査箇所については、図面アップロード機能なども活用し、どこの検査箇所なのかを確認できるようにしました。

ー発注者様の反応はどうでしたでしょうか

大石さん:Modelyを見せて立会いをしている際に、「やっとそういう時代が来たか」という反応でした(笑)。

ー「やっとそういう時代がきたか」、とはどういった点でそのように評価いただけたのでしょうか

大石さん:ICT技術を活用して、正確な配筋検査が出来るということだと思います。今まで現地で一つ一つ手作業で計測・確認していたものを、画面上で明確に検査できるということに感動されていました。

 

打ち合わせModely画面共有

10点満点のシステム!更なる機能アップデートも期待

ー現在のModely評価と今後の期待についてはいかがでしょうか

大石さん:操作性が良く、生産性が上がっているのは実感しているので、良い製品だなと感じています。汎用性が高いiPad Proで使用でき、慣れていることもあり使いやすいと思います。評価としては、10点満点で10点をつけて良いと思っています。

今後は、壁高欄などで型枠が立っていない状態でもかぶりを計測したい場面があるので、バーチャル型枠の機能などが実装されると嬉しいなと思います。

※バーチャル型枠機能については2024年6月現在、機能実装されています

大石さん現場写真

 

 

Modely

LiDAR付きのiPad等を活用することで点群データを取得し、その点群データを3次元モデルに変換することで、配筋検査における検査項目の実測値を自動で帳票化することが可能です。

NETIS登録技術であり、80社以上の企業にご導入いただいている実績豊富なサービスです。

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