1968年に創業し、長年にわたり培ってきた技術力と、今後さらに進化するICT技術を積極的に活用し、安全施工第一を念頭に置いて、災害に強い街づくりを目指す株式会社大和土木。河川工事などを中心に、地域社会への貢献をする同社に、Modely導入の経緯や得られた成果などをお伺いしました。
左から
徳永様(株式会社大和土木)
川北(DataLabs CS)
ICT技術の活用への積極的な取組
ーまずはじめに御社がどのような会社か教えてください
徳永さん:弊社は小規模で運営をしている会社ですが、ICT技術など、新しい技術に常に目を向けて取り組んでいます。主に河川工事が多く、現在は堰の本体工事を行っています。
約20名程度の会社ですが、総合建設業の他に、産業廃棄物の処理などリサイクル業についても行っています。
ーICT技術に積極的に取り組まれているのはなぜでしょうか
徳永さん:弊社は国交省発注の工事を受託することが多いです。その中で、国交省がICT技術の活用について推奨していることもあり、我々としてもしっかりと対応をしていく必要があると考えて取り組んでいます。
Modely以外の取組としては、例えばバックホーにICT技術を取り込む、測量技術の中で点群を活用する、など行っています。
自分たちが省力化を実現できたのでModelyは確実に使えると言える
ーModelyを知ったきっかけはなんですか
徳永さん:今回の現場でNETISの技術を使う必要がありましたので、NETISのホームページを検索していました。その際にModelyを見つけました。今回の工事では鉄筋の量が多かったこともあり、Modelyを導入すれば工程の短縮につながるのではないかという期待感をもち、導入しました。
ー導入にあたっての決め手はなんでしたか
徳永さん:製品の機能の内容で決めました。検査について時間を省力化出来るという点や、発注者との立会について現場にこなくても実施が可能な点など、本当に実現出来たらすごいなと思える内容でした。こういったことが実現できるか試してみたい、という思いもあって導入しました。
また、NETIS登録もされているため、工事での活用や調査報告など含めて問題なく活用できるということも導入の要素の一つでした。
ーModelyを実際に使ってみての感想はいかがでしょうか
徳永さん:今回Modelyを使ってみて、検査の時間は大幅に短縮されています。以前までは従来のスケールをあててピッチを測定するような検査を、現場臨場でやっていたので、過密な鉄筋の工事だと2~3時間かかるケースもありました。
Modelyを活用することで、ピッチをクラウド上で発注者に確認してもらうことが可能になり、その点で大幅に時間短縮になりました。特に今回の現場は、ピッチの図面がものすごくたくさんあったので、その全てをModelyで対応できたので助かっています。
ーこれからModelyの導入を検討されている方々におすすめできるでしょうか
徳永さん:これからModelyの導入を検討されている方にも、Modelyは現場で確実に使えると言えると思っています。実際に我々が作業時間を短縮できている実績がありますので。
最初は戸惑った操作もすぐに慣れることが出来た
ーModelyの操作などについてはいかがでしょうか
徳永さん:最初はちょっと戸惑いました。データの保存やアップロードの操作など、初めてやる操作についてどこを触ればいいのかわからなくなったりしました。ただ、2~3回現地で一連の操作をやってみることで、大体の流れの把握をすることが出来ました。
その後は、もっとこうやれば早くできるのではないか、など自分で判断が出来るようになりました。
ーご自身で工夫されてうまくいった具体例などありますか
徳永さん:斜めの勾配がついているような鉄筋について最初うまく計測が出来なかったのですが、勾配に対してiPadの角度を平行にして計測をするなど、ちょっとした撮り方の工夫によってうまく計測が出来たといったようなことはありました。
発注者招待機能を活用し検査の省力化を実現
ー当初の発注者様からの反応などはいかがでしたか
徳永さん:当初Modelyを使いたいと発注者に話をしたところ、出張所から現場まで30分ぐらいかかるということもあって、遠隔で確認ができるシステムは発注者としても助かるということで、反応は良かったです。
ー実際の検査の流れはどのように行われていますか
徳永さん:Modelyを使用した箇所のピッチについて、Modelyの発注者招待機能を使って、クラウド上で帳票の数値などを確認していただいています。
ピッチだけであれば遠隔での確認で済ますことも本来可能だったとは思いますが、今回の現場では、鉄筋の本数の全数検査に加えて、とても長いピッチの検査などもあったため、そこだけは現地に来ていただく必要がありました。
そのため、現地に来ていただくのに合わせて、Modelyで検査した箇所を確認してもらうような運用で、検査を行っています。
ー検査を進める中で発注者様からの反応はいかがでしたか
徳永さん:発注者側から、『このようなシステムを使用するのであればちゃんと省力化につなげる運用をしなければ意味がない』といった発言もあり、発注者招待機能を活用し積極的に遠隔でModely上のデータを確認していただくなど、前向きに取り組んでいただけました。
Modely上では、帳票を初めとして、鉄筋径やピッチが表示されたモデルのデータ、PDFの図面データなどを確認いただいています。
Modelyでは発注者招待機能を活用することでクラウド上で各情報を確認することが可能
今後の機能改善への期待と活用の展望
ーModelyの今後の活用についてはどのようにお考えですか
徳永さん:この工事については5月いっぱいぐらいまでに、堰や魚道といった構造物をつくっていかないといけないため、そこで活用していこうと思っています。正直なことを言うと、当初は使ってみてダメそうだったら2023年内でやめようかと思ってはいました(笑)。しかし、使ってみて慣れたら重宝しているので、5月までこの現場では活用したいと思っています。
その後については、橋梁など他の種類の構造物工事でも活用できると思っているので、受注した際には活用したいと思っています。
ーModelyの現在の評価はいかがでしょうか
徳永さん:100点とはなかなか言い切れませんが、80点ぐらいかなと思います。今後、こういったところが改善してもらえると良いなという点があるので、その分が残りの20点というイメージです。
ー残りの20点を埋めるために必要な改善としてはどのようなものがありますか
徳永さん:例えば、帳票作成の際に工事名などを検査箇所ごとに入力する必要などがあって、手間だと感じています。効率的に入力できるような機能をつけてくれると嬉しいなと思っています。
川北:フィードバックありがとうございます。工事名については、他のユーザー様からも同様のフィードバックを頂いておりまして、2024年2月のアップデートにてプリセットされた値の入力候補や他の検査箇所で入力された値が選択できるように改善されました。ぜひお試しください。
徳永さん:ああ、それはいいですね!やっている中で、またこれ打たないといけないのか、と感じる時があったので、試してみたいと思います。ありがとうございます。
LiDAR付きのiPad等を活用することで点群データを取得し、その点群データを3次元モデルに変換することで、配筋検査における検査項目の実測値を自動で帳票化することが可能です。
NETIS登録技術であり、50社以上の企業にご導入いただいている実績豊富なサービスです。