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【導入事例】杭やダブル配筋など適用できる配筋検査項目の幅が広いことが導入の決め手!Modelyで配筋検査の省力化と施工性向上を実現!(株式会社小野組)

アイキャッチ小野組

明治21年1月(1888年)設立。創業130年を超えた総合建設業である小野組は、北陸、関東のエリアで河川工事、道路土工を中心に脚・橋台といった構造物工事を行っています。ICT施工を自社で実施するなど、確かな技術力を持つ同社に、Modelyの活用方法などをお伺いしました。

左から
川北(DataLabs CS)
斎藤様(株式会社小野組)
野尻様(株式会社小野組)

 

時間も人も必要な配筋検査を簡略化したかった

ーまずはじめに御社がどのような会社か教えてください

斎藤さん:新潟県胎内市に本社がある、従業員200名程度いる会社です。建築、土木共に行っておりますが、今回のModelyを活用させていただいているのは、土木のグループとなります。

土木のグループは主に公共工事をメインにしています。発注者様としては、主に北陸地方整備局となり、一部関東地方整備局の工事についても行っております。その他にも新潟県や胎内市からの工事も行っています。

また、工事を行う上でICT施工について積極的に導入しています。このような背景もあり、今回の栗ノ木道路栗ノ木高架橋下部工事にてModelyを導入させていただきました。

インタビュー中の写真

ーModelyを知っていただいたきっかけはなんでしょうか

斎藤さん:元々、配筋検査システムについては展示会等で存在は知っていました。展示会では写真を使用したシステムのデモなどを見ていたのですが、導入するという判断まで至っていませんでした。

しかし、配筋検査には時間も人も多く割かれることから、なんとか簡略化できないかなと思い、その後も情報収集を続けていました。

そのタイミングでちょうど、DataLabsさんから3D配筋検査システムModelyのご紹介のお電話をいただいたので、そこでModelyについて知りました。

 

他社の配筋検査システムではダブルの鉄筋や10本の範囲のピッチが計測できるか不安があった

ー他のシステムも見ていた中で、Modelyをお選びいただいた理由は何でしょうか

斎藤さん:タイミングと第一印象で決めたという部分はあるのですが、Modelyは点群を活用するということで、弊社の野尻が元々点群を扱っていたこともあり、うまく連携していけるではないかという思いもありました。

野尻さん:私は主に写真測量や地上型レーザースキャナーのような、ICT土工の3次元測量を中心にやってきました。その延長線上で、構造物の出来形管理も点群でやっていこうとなっていまして、Modelyを使用してみようという話になりました。

斎藤さん:写真測量や地上型レーザースキャナーでは、撮りづらいところもあるので、iPadのLiDARを使用して撮るというのが有効かなと思いました。その他にも、経験や専門性が少ない人でも手軽に使うことが出来るのではないかと思ったという理由もあります。

デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)(以下、実施要領)も発表され、その当時は北陸エリアではこれから導入が進んでいくという段階ではありましたが、こういった実施要領が出ていることで発注者への説明や導入もしやすいかなと思いました。

インタビュー中3

野尻さん:あと、適用できる配筋の種類が多いのも導入の決め手の一つです。杭であったり、ダブル筋のような上下に鉄筋があるような配筋への対応が出来るというのが良かったです。特にダブルの鉄筋については、工程が詰まっていたりすると一気に組まれてしまうこともあります。そうなった場合に一気に計測できるシステムというのが、Modely以外のシステムでは出来るか出来ないか怪しいものしかありませんでした。そのため、ちゃんとダブルでも計測できるModelyが良いと思いました。

各社のホームページ等で情報を収集していましたが、Modely以外のものでは10本の鉄筋の範囲を本当に取れるのかなと疑問に思うところもありました。

 

計測時間の省力化と準備時間と作業のリスク低減を同時に実現!

ーModelyを導入して従来の手法と比較していかがでしたか

斎藤さん:従来の人の手で計測して、というやりかたではどうしても時間がかかってしまっていました。配筋検査のような作業は工程に追われながらやっているという状態で、鉄筋屋さんが組み立て終わってから夕方にやる機会が多くなってしまい、残業につながってしまうこともありました。

野尻さん:その他にも、テープや鉄筋マーカーを設置するため、時間や人数が必要でした。また、暗くなると写真がうまく撮れないこともあり、夕方に鉄筋が組み上がり、次の日に型枠が立つ現場では、いかに速やかに計測するかが課題でした。

今回の現場では杭、橋脚フーチングをModelyで鉄筋計測を行ってみましたが、従来手法と比較して短時間で計測を行うことが出来ました。また、事前に期待していた、ダブルの配筋についても問題なく計測できるということがわかりました。

従来手法と比較して作業時間を短縮出来たということだけではなく、準備の面で、テープや鉄筋マーカーを設置する必要がないため楽だと感じました。機材が少なくて済むため、鉄筋の隙間に物を落とすリスクを低減できるのも良い点だと思います。上筋とかだと、2mくらいの高さになるので、物を落としたとなると回収などが非常に大変になります。

斎藤さん:あとは、Modelyであれば、点群さえとってしまえば後でPC上で解析が出来るという点も良いと思いました。現状は野尻が現場計測もデータの解析をやっていますが、将来的には分業することで、さらに効率化が見込めると感じています。

その他、発注者に対しての説明の中でも、机上での確認をする際は従来では写真を見せて断片的な説明をするしかありませんでしたが、点群を取得してモデル化しているので実際の現場ベースの状況を説明できるので説得力が出ました。細かい測定値についても画面上で見せることが出来て、信頼性の高いデータであるということが伝えられたと思います。

インタビューその2-1

 

操作の間違いはCS担当への連絡で一発で解決!慣れれば杭の計測も素早く実施できた

ーModelyの操作性はいかがでしたでしょうか

野尻さん:3DモデリングなどModely上の操作について困ることはほとんどなかったですが、点群計測について一定のコツが必要でした。

Scaniverseを使用していましたが、広範囲を撮ろうとするとうまくいかなかったので、実施要領に指定されている10本分の範囲だけを撮るようにすると、うまく撮れるようになりました。

また、アプリの設定の部分で間違っていて、うまく撮れないということがありました。設定が間違っていることに気づけず、その時は『出来ないな、ダメかもな』と思いました(笑)

ただ、CS担当の川北さんに電話したら一発で解決したので、その後は問題なく使用することが出来ました。

ー今回杭についてもModelyを使われたとのことでしたが難しいところなどありましたか

野尻さん:先ほど申し上げた通り、慣れるまで少し時間がかかりましたが、慣れた後は1本5分くらいで計測できるようになりました。

杭については主筋が大事になるので、杭の頭の周りを半円を描くように点群をとることで必要な箇所の点群をうまく取得することが出来ました。

3Dモデル作成についても特に問題なく作成することが出来たので、かなり早く検査をすることが出来たと感じています。

杭のスクショ-1

Modelyによる杭のモデル化の結果

発注者様との立会いは現場にて実施

ー発注者様との立会いについてはどのように実施されていますか

野尻さん:まず、現地の立会いにて点群を取得している計測状況について確認してもらっています。立会いの際にはModelyの解析画面や帳票を見せてピッチ等の数値が規格に入っているのを確認してもらいます。

斎藤さん:この現場では発注者様の事務所が現場のすぐ近くということもあって、基本的に現地での立会いになります。

川北:同じ栗ノ木道路の工事で植木組様がModelyを活用いただいていますが、やはり同じ理由で現地立会いをされていますね。

斎藤さん:そうですよね。現地と事務所が遠い場合などは、協議の上遠隔での立会いをするということになると思います。

IMG_0668

 

Modelyの評価と今後の期待

ー現在のModely評価と今後の期待についてはいかがでしょうか

斎藤さん:これまでお話しした通り、配筋検査の省力化という観点では、一定の効果があったと感じています。

今後の期待としては、機能の改善などもあるのですが、一番は実施要領自体がさらに現場の運用に適したものになり、写真の省略などがさらに進むことを期待しています。これは、Modelyがさらに実績を増やしていくことで実現できるのではないかと思っています。

Modely

LiDAR付きのiPad等を活用することで点群データを取得し、その点群データを3次元モデルに変換することで、配筋検査における検査項目の実測値を自動で帳票化することが可能です。

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挿絵-1