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【導入事例】配筋検査システムのおすすめを聞かれたら間違いなくModelyを推す!他のツールでは難しかった省力化を実現!(福留開発株式会社)
1951年の創業以来、地域の社会資本整備や防災事業などを手掛け、2021年には70周年を迎えた福留開発株式会社。常に時代の流れに対応し、「生産性の向上」や「新技術の導入」などに積極的に取り組んでいる同社に、Modelyの活用方法などをお伺いしました。
左から
川北(DataLabs CS)
田村様(福留開発株式会社)
ICTが特技の会社
ーまずはじめに御社がどのような会社か教えてください
田村さん:主に国土交通省や高知県発注の土木一式工事を受注して施工を行っており、道路・河川・山地砂防など幅広い工種での施工実績があります。
今回のModelyのような新技術については、工事現場における生産性を高めるため「ICT推進室」を設けており、現場担当の社員と連携して積極的に新技術試行と現場への導入を進めています。現場で試した技術が良いものであれば、それを展開して更に他の現場へも広げていくというやり方をしています。
その中で私は、ICT推進室と現場を兼務している立場にいます。
ーICT推進室ではどのような取り組みをこれまでされていたのでしょうか
田村さん:まだICT推進室という部署が無かった当時の話で、個人的ではありますが、情報化施工が始まったときに、土工のTS(トータルステーション)出来形管理をするために作った基本設計データがICTの触りだったかと思います。当時使っていた測量用ソフトで基本設計データを作ると副産物的に3次元土工モデルも生成されていました。その時の私はそれを見て「構造物も3次元で描けるかも」と思い、3DCADではない測量用ソフトで函渠のモデルを描こうとしたりしてました。当然描けませんでしたが(笑)
そして今から8年程前に弊社が受注した河川工事でICT土工を実施したことがきっかけで、本格的にICT活用をスタートさせていきました。また、この工事の次の年からは外注なしの完全内製化で測量から電子納品までを自社で完結させることができるようになっていました。現在のICT推進室の前進となるメンバーの努力のおかげでICTは弊社の特技になっていきましたね。私はその流れに後から乗ったんですが、今までには無かった新鮮な技術にどんどんのめり込んでいきました。
会社からも新しい事への挑戦については惜しみなく後押しをしてくれるので、試したいと思ったことを試させてくれます。例えばBIM/CIMモデル。CIMモデルを作るだけでは利活用の幅があまり広くないんですが、このような3DプリンターでCIMモデルを起こしたものを打ち合わせで使う、といったことなども行っています。
3Dプリンターで作成したCIMモデルの模型
ーICTへの取り組みが社内で普及された要因としてはどのようなものがありますか
田村さん:現場サイドだけではなく、弊社社長も新しいものに積極的というところが大きいですかね。あと、今回のModelyも含めてそうですが、導入するきっかけが「現場の生産性向上に繋がるから」という理由じゃないと勿論現場で使いたいと思う方はほとんどいません。なので、実例をどんどん作っていきます。それを見てもらえれば本当に便利なものは自然と拡がっていきますね。
決め手は点群の活用とモデル化による計測という発想への感心
ーModely導入の検討はどのように進められたのでしょうか
田村さん:以前より写真を使う配筋検査システムを試していたのですが、現場でうまく活用することが出来ず、他に良さそうな製品があれば情報が欲しいとICT推進室のメンバーに伝えていました。
そこであるメンバーがModelyを見つけて私に教えてくれたので、DateLabsさんのホームページを見たところ、これは使えるのではないかと直感的に感じたので、御社に問い合わせて詳細説明も聞かせていただきました。その結果としてこれは使えると思い、導入を進めました。
ーどのような点でModelyは使えると直感的に思われたのでしょうか
田村さん:それは点群を活用するという点です。点群を利用する手法という時点で、データ収集に確実性があるなと感じました。また、取得した点群から鉄筋や型枠を半自動でモデル化して計測するという発想と技術力に感心させられました。「これは慣れれば絶対に使えそう」と思えたことが導入の決め手になりました。
これまでの仕事でも点群を使用することが多かったので、感覚的にもどうやればうまくいく、うまくいかないというのがわかりやすそうだなと思いました。
ー実際にModelyを使われてみていかがでしたでしょうか
田村さん:点群の対象を鉄筋にすることや取得した点群を鉄筋の出来形計測に使うということはしたことがなかったので、最初は少し戸惑いはありました。
ただ、自分なりに撮影のスピードや距離などを工夫して色んなパターンを試してみることで、どうすればうまくいくのかがすぐにわかりました。
点群さえとってしまえば後は事務所でモデル化をするだけという流れで作業が出来たので、とても作業短縮が出来たというイメージがあります。
具体的な時間でいうと、従来手法では2~3人の作業が標準で、リボンロッドやマグネットの設置の準備なども含めて1時間はかかるような箇所に対して、Modelyで作業すると計測で5分、モデル化等の処理で10分、計15分ぐらいまで短縮できています。
ー他の配筋検査システムと比較してModelyの使用感などはいかがでしょうか
田村さん:これまで使用した写真を使う配筋検査システムでは一度に撮影できる範囲が狭いこともあり2~3mぐらいの長さの範囲となると3回ぐらいに分けて撮影をしないといけませんでした。さらに、縦横に分けて撮影が必要だったり、撮影のたびに計測処理をしないといけないということもあり、かなり手間がかかるなという印象を持ちました。
また、計測がうまくいく時とうまくいかない時があり、何度試してみてもその要因がわからないことから活用が難しいと感じました。
その他、橋脚下部工の箱形の基礎の鉄筋を計測する際に、計測する鉄筋の5m後方に別の鉄筋などがうつる場合には、計測対象の鉄筋を認識してくれないということもありました。
使用する端末についても、専用端末で分厚く大きくてそれなりに重量があることや、他の業務には使えないという汎用性のなさも気になりました。
一方でModelyについては、撮影範囲も広く一度に計測できることや、計測の安定性が高いことなど、使用感が良いと感じました。デバイスもiPad Proなので汎用性が高く、他の専用端末よりも一回り小さいので使いやすいです。
若手メンバーもModelyの省力化の効果を実感
ー現場でModelyを使用された皆さんの反応はいかがでしたか
田村さん:この現場のメンバーは4人なんですが、まさに今日いる若手メンバーにModelyを使ってみてもらっています。
(若手の方に対して)ちなみにリボンロッドを使った従来手法のやり方もやったけど、めっちゃ時間かかったよね?(笑)
若手メンバー:めっちゃ時間かかりました。。
田村さん:ちょうど先々週ぐらいにModelyでの計測をやってみてもらいました。コツが分かったら使えるなって感じだった?感覚的には従来手法と比べてどんなふうだった?
若手メンバー:使い方についてはコツをつかめば、大丈夫でした。省力化効果は体感で50%ぐらいは楽になったと感じました。慣れたらもっと楽になりそうだなって思いました。従来の方法でやる時がきたら絶対Modelyがイイってなりますね。
現場での運用の工夫による生産性向上の実現
ー発注者様の反応はいかがでしたか
田村さん:デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)(※以下実施要領)の内容に合わせて、施工計画書を作成するのに必要な情報をDataLabsさんに頂いて、こういった内容でやりますという協議をかけました。
実施要領がすでに出ていることもあり、発注者様からは実施要領通りの内容であるならそれで問題ないという反応でした。協議にかけたら、ぜひ使ってと言ってくれました。
その後は、現場で一度精度確認に立ち会ってもらいました。精度の高さも理解いただいて、DataLabsさんの精度検証の結果などもあるので、問題ないねとすんなり進んでいきました。
ー立会検査はどのように行われていますか
田村さん:遠隔での立会を実施する予定ですが、実施はこれからになります。精度確認で現場で立ち会ってもらった際に、発注者様とは立会の実施方法を調整しました。
また、実施要領の「画像データだけでは検査箇所を特定できない場合は、画像計測と同時に検査箇所が特定できる工事写真の撮影を行うこととする。」という内容における工事写真の撮影を別の方法で対応するように施工計画書で定めて管理しました。
具体的には、Modelyのコメント機能を活用し、計測位置の名前と計測している箇所の3Dモデルの画像をModely上に貼り付けることで、検査箇所を特定出来るようにしました。この資料については出来形管理資料として発注者に提出済みです。
立会については、先ほどご説明した出来形管理資料をPDFで作成し、その資料を遠隔臨場システム上で見てもらいながら、現場では計測した箇所をカメラで映して、ここで計測した結果がこのPDF資料の箇所です、と確認するような流れで実施予定です。
ー実施要領に沿いながらさらなる省力化の工夫をされているんですね
田村さん:ICTなどに取り組んでいてもよくあるのですが、要領に書かれていない部分や他の方法で対応しても問題無いと感じる部分などは、発注者様との調整でできる限り楽な方向となるように努力しています。
そのため、今回の鉄筋出来形計測の実施要領(案)についても、内容を解釈しながら現場での運用を工夫することで、より生産性向上につながる内容にしていけると良いのではと思っています。
配筋検査システムのオススメを聞かれたら間違いなくModelyを推す
ーModelyに改善してほしいことはありますか
田村さん:不具合ではないですが、操作のしやすさの面はまだ改善の余地があるなと思いました。
現場ですぐに見る場合は、iPadで操作しているので誤操作をしてしまうケースがありました。そのためいくつか改善のリクエストを出させていただいていました。
最近のアップデートですごい良かったのがモデル生成をする際のボタン操作について長押しが不要になった改善です。その他、不要な点群を非表示にできるマスク機能なども欲しいと思っていましたが、こちらもアップデートで対応いただけるとのことでしたね。
※2024年2月末にマスク機能については実装いたしました
他のユーザーさんの要望も集めた上で、優先順位をつけてアップデートされているとのことでしたが、私が改善してほしいと思った部分はアップデートで対応してもらえているケースが多いので、これからの進化にも非常に期待しています。
ー最後にModelyの評価はいかがでしょうか
田村さん:これからのさらなる機能改善や機能追加の期待も込めて100点中80点という感じです。ただ、現時点で配筋検査システムのおすすめを聞かれたら間違いなくModelyを推すと思います。
Modely
LiDAR付きのiPad等を活用することで点群データを取得し、その点群データを3次元モデルに変換することで、配筋検査における検査項目の実測値を自動で帳票化することが可能です。
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